概要
2021年8月26日に行われたHPVワクチンの積極的勧奨再開を目指す議員連盟」の会見で、国に「積極的接種勧奨の再開」を要求することが発表されました。これを受け、キャッチアップ接種(小6〜高1の間に接種しそびれた人が無料で接種できるようにすること)を求める声を含めた、HPVワクチンに対する学生の生の声を届けることを目的としてこの調査を実施しました。
このアンケート結果はみんパピ!(みんなで知ろうHPVワクチンプロジェクト)が集めた署名(https://chng.it/kRQCfTgp)と一緒に8月30日に田村厚生労働大臣へと提出いたしました。
今の大学生の世代は、自治体からのお知らせが届かず、無料で接種できる期間にHPVワクチンの存在自体も知らなかった人が多いです。しかし、自費で接種する場合5万円〜10万円程度の費用かかり、大学生にとって負担がかなり大きいです。そのためキャッチアップ接種を必要とする大学生は多いとVcanは考えています。
調査方法
全国の小学6年生以上の年代を対象にインターネットアンケートを実施。形式はGoogle フォーム。Vcanの公式TwitterやInstagram、メンバーの各SNSを通して拡散した。
【実施日時】
2021年8月28日(土)13:30〜2021年8月29日(日)19:00
【調査項目】
・学年(選択式、その他あり)
・性別(選択式、無回答あり)
・無料でHPVワクチンを接種できるなら、したいか(選択式)
・HPVワクチンに関する意見(自由記述)
アンケートについては『調査報告書全文』をご覧ください。
調査結果
433件の回答を得ました。
現在の小学6年生から高校1年生の女性を「定期接種対象者女性」、高校2年生から大学4年生の女性を「キャッチアップ世代女性」、すべての男性を「男性」、それ以外を「その他」としてまとめています。(グラフ表示の都合上、性別「無回答」は「その他」に分類)
寄せられた声
アンケートに寄せられた声の一部を抜粋しました。
・ちょうどワクチンに関する副反応が取りざたされ、推奨接種期間に接種できなかった世代です。自費で打つには高すぎます!接種が補助される年齢を、一時的にでも構いませんから伸ばしていただきたいです。お願いします。
・周りに打ちたいけど、高いからなかなか受けれないと言う人も多いです。
・自分が接種対象の頃には親の反対で接種できなかったので、今とても後悔しています。 機を逃した年代にも無料で接種させてもらえたらいいのにと思っています。
・親からワクチン接種を妨害されたら、知識がなく打てない可能性があるため、大学生ぐらいの年齢までに行うと接種を無償にして欲しい。私達の世代は全く情報が得られず接種ができなかったため、腹立たしい上に悲しいです。
・お金がない家庭で現在大学に通い奨学金とバイトで生活しています。 今現在ワクチンを打ちたいと思っていますが、生活で精一杯でHPVワクチンを打つためのお金がありません。 無料接種なら必ず打ちたいという人が友人でも複数いるので、積極接種対象外になってしまった女性の中での希望者は無料接種にしてほしいです。 お金がない女性が将来子宮頸がんになる可能性が高いのを見て見ぬ振りをする現状を変えていただきたいです。
・今こそ国が動き、HPVワクチン接種普及に全力をあげるべきだと思います。マスコミの過度な報道もあり、日本は世界的にも摂取率が最低であり、今まで国もメディアもこの事実から目を背け続けてきましたが、今回目を向けられないようならば本当に手遅れになります。それぐらい大事なタイミングでかつラストチャンスだと考えております。コロナ禍で大変な情勢ではありますが、これからの日本の若者のためにも目を背けずに真剣に向き合ってほしいと思います。
参考記事
HPVワクチン、厚労省が10月にも積極的勧奨再開の検討へ ワクチン製造会社も政治に強く働きかけ.Buzzfeed Japan.
https://www.buzzfeed.com/amphtml/naokoiwanaga/hpvv-giren-20210826?__twitter_impression=true
HPVワクチン積極的勧奨再開求め署名提出.Yahoo Japan(記事は削除済み)
https://news.yahoo.co.jp/articles/544296ef5f2aaa1dba7337b3fcccaf01ab25fc1b