はじめに
2023年10月1日(日)長崎県庁にて、長崎性教育コミュニティのアスターさんとコラボした『U25Sexology座談会』を開催しました。アスターさんは定期的にこの座談会を開催しています。第3回となる今回の座談会はHPVワクチンがテーマであり、縁あってVcanにお声掛けいただきました。
私たちVcanからは、長崎メンバーであるわくとせらすずが参加し、HPVワクチンについてのレクチャーを行いました。
内容
長崎県の15歳から25歳まで、男女合わせて12名の方にご参加いただきました。
レクチャーでは、子宮頸がんに関する知識をはじめ、HPVワクチンの効果や気になる副反応についてお話ししました。質問やクイズも交えつつ、皆さん楽しんでおられる様子でした。
レクチャーの後は、グループに分かれてHPVワクチンに関しての意見交換をし、最後に話し合った内容を画用紙にまとめて発表しました。
参加者の方々はHPVワクチンや性教育など、自分の経験について共有したほか、HPVワクチン接種を啓発するにあたっての課題や問題点など、さまざまな視点から話し合っていました。参加していた男子高校生にHPVワクチンを接種したいか尋ねたところ、「男性にとってもメリットがあり、パートナーを守ることにも繋がるので接種したいという気持ちはあるが、費用のことを考えると躊躇してしまう」とやはり男性の接種には高い壁が立ちはだかっているようです。中にはHPVワクチンの案内のハガキが来ても親に「副反応があって危険だから受けに行かないよね」と言われたが、ご自身でHPVワクチンに関して調べ、接種しに行ったという方もいらっしゃいました。
また、学校などの教育現場で性感染症やHPVワクチンに関しての授業をより充実させたら良いのではないかなど話といった話もあがりました。しかし、教科書では限られたスペースに最低限のことしか掲載されておらず、学校側の学習指導要領があるなどの制限があります。参加した高校生は先生から教えてもらうのではなく、生徒がHPVワクチンについて調べ、それを生徒から広めて行くことで主体的に偏りのない知識を得ることができるのではないかと考えていました。啓発を行なっても個人で情報の受け取り方が異なるなど課題もあり、伝え方の工夫が必要などの意見もありました。他にも、「性に関することの相談を誰にすれば良いか分からない」「タブーと捉えられていたり、恥ずかしさがある」と言う方もいらっしゃり、もっと性教育が自分自身を守る上で欠かせない知識を身につけるために大切なものであると認識され、受け入れられる世の中になって欲しいと思いました。
登壇者よりコメント(せらすず)
今回のイベントはHPVワクチンや性教育についてだけではなく、情報との関わり方についても考えることができ、私たちVcanメンバーにとっても良い機会になりました。
参加してくださった皆さま、そしてコラボしてくださったアスターの皆さま、誠にありがとうございました。
長崎性教育コミュニティアスター https://lit.link/asterngsk
長崎新聞記事 https://www.nagasaki-np.co.jp/kijis/?kijiid=1081740264374681965